口コミより凄かった！酵素風呂ひのきタイプ体験談

オレンジ色の照明で少し暗い室内は湿度も程よく暖かい。ひのきの良い香りがし、それだけで癒されるようだ。

しかし冷え性の私の手足は、まだ冷たいままだった。

部屋の中にはカーテンでしっかり仕切られた三つの酵素風呂が並んでいる。

私が入るのは一番奥の部屋で、誰も入っていない酵素風呂には布のようなものでカバーが掛けてあった。

まずカーテンの中に入り、バスローブを脱ぐ。

そして全裸の状態で、ひのきの酵素パウダー（おがくず）の中に入るよう指示を受けた。

ドキドキしながらまず足を入れると、ふかふかととても心地よい。そして何より、とても温かい。

驚いたことに、これは人工的に暖められておらず全てひのきのおがの自然発酵なのだという。
朝の時点では酵素パウダーの温度は70度と高めだが、私たちが入酵する頃には体感温度は40度とちょうど良い温度になっているそうだ。

酵素パウダーが入らないよう耳に綿球を入れ、髪にも酵素風呂の効能があるために髪はそのまま酵素パウダーの中に入れる。

胸部と股間だけ酵素パウダーで隠した状態にすると、先ほどのお姉さんが入ってきてタイマーを設置し、マッサージを始めてくれた。

手足を酵素パウダーに埋め、腹部、右手、右足、左手、左足・・とその都度酵素パウダーから取り出されてマッサージされる。

酵素パウダーは温かいからか、お姉さんも汗をかいていた。

下腹部や二の腕、脇の下を強く押すようにマッサージしてくれる。

入酵を始めてすぐ、私は汗をかき始めた。

元々冷え性であり、岩盤浴や溶岩浴では入浴開始30分程すぎるまで汗をなかなかかかないため、これには驚かされた。

聞くと、酵素浴は　尿の６倍毒素を排出する　そうだ。

お姉さんがマッサージをしてくれている間に、別のセラピストが顔とデコルテの酵素パックを始めてくれた。

こちらは京都の舞子さんも美白のために使っているという、食べられる白ぬかのパックだ。

こちらは少しひんやりとしており火照ってきた頬に心地よい。

美白だけでなく、にきび跡や毛穴などに効く美肌効果もあるのだという。

顔全体とデコルテ、唇部分にまでしっかりとパックを塗り終わると、口から上の部分をガーゼで覆う。

マッサージが終わると、セラピストが指圧をしながら酵素パウダーで体を埋めていってくれる。

程よい重さの酵素パウダーにすっぽりと包まれてつま先までぽかぽかとし、なんだか不思議な気持ちになってくる。

そして今度はガーゼで口元まで覆うと、鼻の部分以外を酵素パウダーで埋められてしまった。

完全に土のようなふかふかしたおがくず（酵素パウダー）の中に埋められてしまった私は、圧迫感は感じずとても良い気持ちだった。ひのきの香りの効果も相まって、心底リラックスさせてくれる。

お姉さんは途中何度か、『顔だけだしますか？』『顔に冷たいタオルを乗せますか？』と気遣ってくれた。

顔まで埋めることをいやがる閉所恐怖症のお客様も中にはいるらしいが、私にはむしろ心地よかった。

時間が終わると、酵素風呂内で体についた酵素パウダーを払わず、そのまま出てくる。するとセラピストがブラシを渡してくれるので、それで自分についたおがくずを払う。

セラピストが背中についたおがくずをだいたい落としてくれたら、シャワールームへ向かう。

酵素が肌に浸透するのを邪魔しないために髪も体もボディソープやシャンプー等使わずに洗い、フロント内にあるパウダースペースにてそこで再び水分補給をして休憩をとった。

ドライヤーで髪を乾かすと、シャンプーもコンディショナーもせずヘアオイルすらつけていないのに、髪はつやつやだ。

二次発汗も続いていた。

乾燥していたかかともしっとりとし、肌は潤いもあるのにさらさらとしていた。

その日の夜まで酵素の浸透は続くらしく、ボディソープ等で体を洗わないように指示をもらい、店を出る。

その後、外に出てもまだ体はぽかぽかとし、しばらく発汗も続いていた。

常に冷たかった私の指先まで温かく、手袋をしなくても良いくらいだった。